
趣味でコーヒー淹れてるんだけど、美味しくなってきたから販売してみたいなぁ。できるのかなぁ?
そんなことを考えているみなさんこんにちは。
徳島でコーヒーの移動販売をしているオータクです。
実はこれ、コーヒー販売を始める前の私が考えていたことです。
その後いろいろなところから情報を仕入れて週末コーヒー屋を始めるにいたります。
そこでこの記事では、コーヒーを趣味にしている方が、知識0の状態から移動販売を始めることができるようになるために、何を決めて、何をしないといけないのかをまとめました。
やるべきことは意外とシンプルで難しいことは何もないです。
コーヒーの移動販売を始めようと思っている方は、是非ご一読ください。
コーヒーでマルシェイベントに出店するための条件
コーヒーでマルシェなどのイベントに出店する条件は、下記の2点です。
- コーヒー等販売するものに必要な許可・資格・届出を取得している
- マルシェに申し込み、出店の許可を得ている
大まかに分けるとたったこれだけ。楽チンです。
まぁとはいえ、これだけではなんのこっちゃわからないと思いますので、下記から1つずつ、順序に沿って解説していきます。
販売するものを決める
まずは販売するものを考えていきます。
なぜなら、販売するものによって取得する必要が許可、届出が変わってくるからです。
販売するものと必要な許可の一例は以下のとおりです。
- コーヒー等ドリンクを販売、その場で調理する食べ物(ハンバーガーやホットドックなど)を販売⇛「露店飲食店営業許可」が必要
- コーヒー豆を販売する⇛「コーヒー製造、加工業の届出」が必要
- コーヒーと一緒に自作のお菓子を販売⇛「菓子製造業許可」が必要
まずは何を売るのかを明確にし、必要な許可はどのようなものなのかを把握するところから始めましょう。
◆コーヒー豆販売の届出について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
どのように販売するのかを決める
次に、どのように売るかを考えます。
「どのように」というのは、テントを張って「屋台」形式で販売するのか、車に調理施設を乗せる「キッチンカー」形式で販売するかということです。
これをこの段階で決める理由は、売るものを決めるのと同じで、どのような形式で販売するかでも取得する許可か変わるからです。
とはいっても情報がなければどちらを選ぶべきか決めるのは難しいと思いますので、私が思う屋台とキッチンカーのメリット、デメリットを簡単に書いておきますね。
屋台形式のメリット、デメリット
屋台形式は、キッチンカーと比較すると初期費用が少なくすむので始めやすいのが特長です。
しかし、販売の度に設営、片付けの作業が入るので少し手間は増えます。
キッチンカー形式のメリット、デメリット
逆にキッチンカーは屋台形式と比較すると初期費用は大幅にかかりますが、準備、片付けの作業はとても楽です。
また、キッチンカーはデザイン性が高いものが多いため、お客様に好印象をもってもらいやすいように感じます。
食品衛生責任者の資格を取得する
許可、届出の取得をする前に、まずは食品衛生責任者の資格を取得しましょう。
食品関係の許可の取得には、この食品衛生責任者の資格が必須だからです。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が行っている「食品衛生責任者養成講習会」を受講することで取得できます。
現在、食品衛生責任者養成講習会は、会場で受講する形式と、eラーニングで受講する形式の2タイプがあります。
会場受講の場合、ほぼ丸一日潰れます(徳島県は10:00〜17:00)。一方eラーニングは登録日より30日の間であれば好きな時間に受講できます(こちらも徳島県の場合)。
ご自身の都合に合わせ、好みの方を選択してください。(会場受講とeラーニングで受講料が異なる場合もあるので要チェックです!)
◆お住まいの都道府県の食品衛生協会を調べる際はこちら
許可・届出を取得する

ここまで準備できたら、許可・届出の取得のために動いていきます。
管轄の保健所に相談
まずはお住まいの地域を管轄する保健所に「こういうものをこういう方法で売りたい」という旨を相談します。
なぜ相談しないといけないかというと、許可・届出取得のために必要な申請書や物品は、お住まいの地域によって変わってくるからです。
「ネットで調べたらこうだったから」と自分で判断して進めずに、保健所に相談するのが一番の近道です。
電話、もしくは直接訪問して相談し、許可取得に向けて動き出しましょう。
お住まいの地域を管轄する保健所を調べる時はこちら→保健所管轄区域案内
必要なものをそろえる
保健所に相談し、どの許可・届出が必要かわかれば、次に申請に必要なものをそろえていきます。
例えば、露店飲食営業許可であれば、
- 露店飲食店営業で必要なテントやポリタンク等の物品
- 申請書類
- 食品衛生責任者の資格
- 手数料
などが必要です。
「物品が足りない!」や「書類不備!」にならないように、確認しながら確実にそろえていきましょう。
◆マルシェ出店におすすめなタープテントを知りたい方はこちらの記事をご一読ください。
許可申請
必要なものがそろったら、管轄の保健所に申請をします。
申請はその場で終わる場合や、後日チェックがある場合など自治体によって違いますので、よーく確認しておきましょう。
許可取得
申請が通れば無事に許可・届出取得となります。
何かしらの原因で通らなかった場合でも、訂正して再度申請すれば大丈夫ですので安心してください。
許可証は後日送られてくる場合や、取りに来てくださいという場合があります。
取りに行く場合は忘れないよう注意しましょう。
コーヒーのマルシェイベント出店に必要なものをそろえる
この時点でテントやポリタンクなど、許可取得に必要なものはそろっていますが、それはイベント出店に最低限必要なものだけです。
ここからは、実際にイベント出店に必要な物品をそろえていきましょう。
必要なものはコーヒードリッパーやミル、ケトルなどコーヒー関連のものから、テーブルやPOPなどのレイアウト関連、釣り銭や金庫など多岐にわたります。
下記の記事では、コーヒーで初めてマルシェに出店するとき必要な最低限のものをご紹介していますので、「何をそろえればいいかわからない…」という方はぜひご覧ください。
出店するマルシェイベントを決める
許可を取得し、必要な物品がそろえばあとは出店するイベントを決めるだけです。
インターネット上で出店者募集をしているイベントに関しては、「○○(住んでいる地域名や都道府県) イベント 出店」や、「○○ マルシェ 出店 募集」等で検索すると出てくるので、気になるイベントがあればとりあえず申し込んでみましょう。
申し込むことで運営者側から何かしらのリアクションを得られますので、あとは流れに身を任せればOKです。
ただ、なんとなく申し込みしていると出店してから痛い目をみることもあるので、ここからはイベントを選ぶ前にチェックしておきたい最低限のポイントを2つお伝えしたいと思います。
人通りは多いか
まずは出店予定のイベントの人通りをチェックしましょう。
人通りのないイベントでは、まったく売上が立たないからです。初心者のときに売上が立たず出店料さえ賄えなかったら、必ずやる気を失います(経験者は語る)。
そのため申し込み前に視察し、人通りが多いかどうかチェックしておくことをおすすめします。
電気は使えるか
コーヒーで出店する場合、イベントで電気が使用できるかはチェック必須です。
電気が使用できれば、圧倒的にスムーズにコーヒーの販売ができるからです。
電気が使えると、電気ケトルも使えますし、電動ミルも使えます。また、IHクッキングヒーターも使えるため、風の影響を受けずにお湯を沸かすことも可能です。
もちろん、電気なしでも出店できることはできますが、抽出の度にお湯の温度を計測しなければならない、カセットコンロの炎が風に煽られるなど、結構大変。
コーヒーでイベント出店するなら、電気が使用できるイベントを選ぶのがベストでしょう。
◆電気ケトルをこれから購入するなら、個人的には山善の電気ケトルが便利なのでかなりおすすめです。
マルシェイベント出店に関する注意点
出店するマルシェを選んで申し込めば、後は当日を待つのみ。
しかし、出店してから後悔しないよう、知っておいた方がいいことが1つだけあります。
そこで最後に、マルシェイベントに出店する際の注意点をご紹介したいと思います。
注意点をしっかり確認したうえで、マルシェイベント出店に望みましょう。
募集要項は必ずしっかり読み込む
各マルシェイベントにはほぼ間違いなく募集要項があります。出店者として、この募集要項はしっかり読み込みましょう。
募集要項には、マルシェ運営に携わる方の想いのほか、細かい注意点が記載されていることが多数あります。
これらを見逃したことによって、運営側やお客様、自分以外の出店者にご迷惑をかけてしまうこともあるのです。
例えば、出店してはいけない品目を出してしまったり、搬入・搬出のルールが理解できていなかったり、電気は後でお願いすればOKだと思っていたけど実は事前申請だったり…など。
また、自己都合のキャンセルの場合はキャンセル料が発生するマルシェもあります。読み込んでいなかった場合これに気づけず、思わぬ出費が発生することもあるでしょう。
マルシェイベントに出店する際は、運営側やお客様、自分以外の出店者にご迷惑をかけないよう、必ず募集要項をしっかり読み込んでから出店に望みましょう。
マルシェイベントでコーヒーの販売を始めるためにすることまとめ
ここで、コーヒーでマルシェイベントに出店するためにやるべきことをまとめます。
- 売るものを決める
- どうやって売るのかを決める(屋台orキッチンカー)
- 食品衛生責任者の資格を取得する
- 許可・届出を取得する(保健所に相談→必要なものをそろえる→申請→取得)
- コーヒー販売に必要なものをそろえる
- マルシェイベントを探す
- 販売開始!
文字にすると長いですが、やってみると案外簡単に終わります。
ずぼらな私にもできたんですから(笑)
コーヒーのイベント販売は、1つの仕事をしているだけでは出会えないような人に出会えたり、お話ができたりするのでめちゃくちゃ楽しいです。
コーヒー好きが高じて、販売までやってみたい!と思う方のお役に立てれば嬉しいです。
長い文を読んでいただいてありがとうございました。
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